格安SIMって何だろう?料金が安いスマホってのはなんとなくわかるんだけど、基礎からわかりやすく教えてくれる人いないかな…。
本記事では、格安SIMの基礎から乗り換える手順までかんたんに解説しています。
楠木元ドコモショップ店長
携帯/通信業界で11年以上働きました。2014年から格安SIM/ブランドを12社利用するマニア。携帯業界の知見を活かして、失敗しない格安SIM選びをサポートします😊運営者の詳細 »
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格安SIMとは?わかりやすく簡潔に解説
格安SIMとは、格安で使える通信サービスのこと。
格安SIMを提供する事業者(MVNOとMNO)を指して使われることもあります。
スマホに入っている「SIM」を格安SIMに変えるだけで、ほとんどの方がスマホ料金を安くすることが可能です。
私が2014年に乗り換えた時は、毎月6,000円も安くなりました!
SIMについて補足説明
SIMとは、スマホでインターネットや通話を利用するために必要なモノ。
「ICカードタイプ」とスマホの基板に埋め込まれた「内蔵タイプ」の2種類あります。
ICカードタイプのSIM | 内蔵タイプのSIM |
---|---|
SIMカード | eSIM |
スマホに差して利用 | スマホで設定して利用 |
SIMには電話番号など契約情報が記録されているので、SIMを差したスマホがインターネットや通話ができるようになります(スマホによってSIMロック解除が必要です)。
格安SIMを提供している事業者
MVNO事業者 | MNO事業者 |
---|---|
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|
格安SIMは、MVNO事業者とMNO事業者が提供しています。
MNO事業者は大手携帯電話会社のことですが、MVNOとの価格競争のため作った格安ブランドやプランで、格安SIMと同等のサービスを提供中。
▼MNO事業者が展開しているブランドやプラン
メインブランド | サブブランド | オンライン専用ブランド |
---|---|---|
irumo(イルモ) ※docomoの格安プラン | × | ahamo(アハモ) |
au | UQ mobile | povo(ポヴォ) |
ソフトバンク | Y!mobile | LINEMO(ラインモ) |
楽天モバイル | × | × |
格安SIMはなぜ安い?理由を解説
格安SIMが安い理由は、さまざまの運営コストを削っているからです。
例えば、次の2つが挙げられます。
- 基地局(アンテナ)を借りているから
- 実店舗を構えていない(もしくは少ない)から
より詳しい格安SIMが安い理由は、下記の記事をご確認ください。
安さの理由①:基地局を借りている
格安SIMは、基地局(アンテナ)を大手携帯電話会社から借りてサービスを提供しています。
基地局の開設や運用には巨額な費用がかかるため、自社で運用するより借りた方が圧倒的に安く済むからです。
その結果、私たちが支払うスマホ料金が割安になっています。
安さの理由②:実店舗を構えない(もしくは少ない)
格安SIMは、実店舗を構えず電話やチャットなどでアフターサポートを行う事業者が多いです。
実店舗を構えると固定費(テナント料や光熱費など)や人件費などさまざまな費用がかかるからです。
実店舗を構えず(もしくは少なくして)運営コストを抑えることで、結果的に私たちが支払うスマホ料金の安さにつながっています。
格安SIMの良いところや悪いところは?
格安SIMの良いところ | 格安SIMの悪いところ |
---|---|
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|
格安SIMの1番の利点は「スマホ料金の安さ」です。格安SIMに乗り換えるだけで、ほとんどの方が毎月4,000円前後は安くなります。
逆に格安SIMの欠点は「混雑時の速度低下」や「実店舗がない」などスマホ料金の安さを実現するために提供していない部分。
しかし、選ぶ事業者を間違えなければ欠点を感じないし、正直なところほとんどの人が気にならない範囲だと考えています。
10年ほど携帯業界で働きましたが、ショップに来店される方はほぼ年配層で年々減っています。来店されたとしても故障の受付や機種変更ぐらいでした。
格安SIMにするとどれくらい安くなる?大手携帯電話会社との比較
使い方や契約しているプランによりますが、格安SIMに変更するだけで毎月4,000円前後安くなる方が多いです。
大手携帯電話会社の料金はほぼ同じなので、ドコモとの比較を例に紹介していきます。
料金プラン/事業者 | 月額料金 ※割引なし | 月額料金 ※家族割/光セット割/dカードお支払割すべて適用した場合 |
---|---|---|
ギガホプレミア | 7,315円 | 4,928円割引の内訳
|
楽天モバイル | 3,278円 | 3,278円 |
差額 | 4,037円 | 1,650円 |
docomoと同様に無制限に利用できる「楽天モバイル」に乗り換えると毎月約1,600円~4,000円も安くなります。
▼docomoで3GB+かけ放題を利用中の場合
料金プラン/事業者 | 月額料金 ※割引なし | 月額料金 ※家族割/光セット割/dカードお支払割すべて適用した場合 |
---|---|---|
ギガライト(3GB)+かけ放題 | 6,435円 | 4,598円割引の内訳
|
LINEMO(3GB)+かけ放題 | 2,640円 | 2,640円 |
差額 | 3,795円 | 1,958円 |
同条件(3GB+かけ放題)で使えて、混雑時の速度低下がない「LINEMO」に乗り換えると毎月約1,900円~3,700円も安くなります。
格安SIMに乗り換える流れ(MNP手続き)
①格安SIMを選ぶ
- データ容量に対する料金で選ぶ
- 混雑時の速度で選ぶ
- 利用回線で選ぶ
- 初期費用の安さで選ぶ
- 店舗サポートありの事業者から選ぶ
どの格安SIMが良いかは、スマホを使ううえで「何が重要か」で選ぶと失敗を避けられます。
格安SIMを徹底比較した下記の記事は、ランキング形式でおすすめの事業者を紹介しているので参考にどうぞ!
②スマホの状況を確認
乗り換え先の事業者が決まったら下記の2つを確認します。
- 利用中のスマホが使えるか
- スマホがSIMロック解除済みか
※スマホを新しく購入する場合、本手順は不要です。
スマホの利用可否は、各社が動作確認した端末の一覧を公開しているので確認しましょう。
「格安SIM名+動作確認済み端末」でGoogle検索すると出てきますよ。
③必要なものを用意
格安SIMの申し込みには、「写真付きの本人確認書類」と「支払い情報」が必要です。
- 運転免許証
- マイナンバーカード
※5/24以降、保険証での受付ができなくなった事業者もあるのでご注意ください。
支払い情報は、基本クレジットカードを用意すれば問題ないです。
もし、口座振替希望で対応している格安SIMに申し込む場合は、通帳を手元に用意するとスムーズに申し込めます。
④MNP予約番号を取得
MNP予約番号は、同じ電話番号を格安SIMで利用するために必要です。
MNP予約番号の取得は、下記3つの方法があります。
- 電話で取得
- 各社のマイページ(Web)で取得
- 携帯電話ショップで取得
中でも最もかんたんな方法は電話での取得。
契約内容によってはWebから取得できない場合もあるからです。
電話でMNP予約番号を取得する場合、引き止めがあるので「時間がないのでMNP予約番号の発行だけお願いします」と予め伝えると良いですよ。
事業者 | 電話で取得 | Webで取得 |
---|---|---|
docomo | 携帯電話:151 一般電話:0120-800-000 受付時間:9~20時 | My docomoから MNP予約番号発行ページ>携帯電話番号ポータビリティを予約する> |
au/UQ mobile | 電話番号:0077-75470 受付時間:9~20時 | My auから My au>画面上部のスマートフォン・携帯電話>ご契約内容/手続き>お問い合わせ/お手続き>MNPご予約> |
ソフトバンク | 携帯電話:*5533 一般電話:0800-100-5533 受付時間:9~20時 | My SoftBankから 確認中 |
楽天モバイル | 電話番号:050-5434-4653 受付時間:9~20時 | my楽天モバイルから my楽天モバイル>画面下部の契約プラン>各種手続き>MNP予約番号発行> |
⑤選んだ格安SIMを申し込む
格安SIMは基本オンラインで申し込みます。
プランの選択、必要事項の入力、支払い方法の設定などを画面に従って進めていけばOK。
⑥初期設定する
オンライン申し込み後、数日程度でSIMカードが届きます。
SIMカードが届いたら同梱されている手順書を確認して初期設定を行いましょう。
行う初期設定は下記の2つです。
- 回線切り替え
- APN設定(インターネット接続設定)
回線切り替え | APN設定 |
---|---|
格安SIMのマイページでボタンを1つ押すだけの手続き。 回線切り替えを行ってはじめて乗り換えが完了します。 | スマホでインターネットを利用するために必須の設定。 スマホによって設定不要な場合もあるため、SIMを入れてアンテナが立って通信できればそのまま使って問題ありません。 |
格安SIMのまとめ
格安SIMとは、格安SIMで使える通信サービスのこと。
格安SIMを提供する通信事業者を指して使われることもあります。
格安SIMは、基地局や一部のネットワークを大手携帯電話会社から借りるなどして、さまざまな運営コストを削減することでスマホ料金の安さを実現しています。
料金が安い一方で、お昼や夕方など混雑時の速度が低下したり、お店での申込みやアフターサポートが受けられない事業者もあったりと、欠点となり得る要素もあり。
ただし、格安SIMの選び方さえ間違えなければ、大手携帯電話会社と同等に利用できて、スマホ料金を大きく下げることが可能です。
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